院長ブログ
2013.07.25
印象 ~入れ歯~
こんにちは
松戸市馬橋駅西口のかえで歯科杉浦です。
先日は被せ物や詰め物の型取りについて書きましが
思いのほか反響がありましたので
本日は入れ歯の印象について書いてみたいと思います。
趣向を変えてQ&A方式で~
(Aの部分は私見の部分もあります。患者さんに
入れ歯のイメージを持って頂く為に分かりやすく書いて
あります。)
Q.被せ物と入れ歯の印象って違うの?
A.まったく違います。
Q.何が違うの?
A.被せ物は動かないもの(つまり歯)を如何に精密にとるか
ということが大切です。
入れ歯は動くもの(つまりあごの粘膜)を如何に生体に調和
した形でとるかが大切です。
Q.動くって?調和って?
歯と違って(歯も厳密には動きますが)、入れ歯が乗っかる
顎の粘膜は動きます。また、ほっぺたや舌や小帯と呼ばれる
すじ等もとても動きますし、入れ歯の形に大きな影響を与えます。
まあ言ってみれば、どんな形にでも印象は採れてしまいます。
そこで、術者が生体に調和した形の印象を採る為に患者さんに
色々な運動をしてもらい、動きのある所から、最適な入れ歯の
為の印象を 切り取るイメージでやっています。印象は採る
のではなく、 作るものだ と僕の学生時代の総入れ歯の
教授は仰っていました。
Q.入れ歯の印象の方が難しそう
A.どちらもきちんと美しく採るのは難しいです。
Q.実際どんな風に印象するの?
A.全部入れ歯から、一本だけの入れ歯まで症例は千差万別です。
その都度最適な方法を選択する必要があります。
ブリッジの模型。歯がないのは1本だけ。
部分入れ歯の模型歯があるところと、歯がない粘膜部が半々
全部入れ歯の模型。粘膜部のみ。
こう見てみるとまったく違いますね。
全部入れ歯や、歯がない部分が大きい入れ歯の印象は
入れ歯に必要な解剖的な形態や運動を考慮しなければ
なりません。
かえで歯科では、全部入れ歯や部部入れ歯の型取りでは
主に1次印象と精密印象との2回に分ける方法で行っています。
次回には個々の義歯印象について解説します。
かえで歯科 杉浦